コロナ

Withコロナの今こそ考えたい!日本の性教育は下ネタの延長でいいの?「知らないうちに自然に覚えるもの」で終わらせるのは危険!

日本の性教育

緊急事態宣言が解除された後、2週間が経ちましたが今のところ日本ではコロナウィルスの拡大傾向はないようです。

経済も教育も徐々に通常モードで、子を持つ親たちもホッと一息・・・と思いきや、一斉休校を経て10代(主には中高生)からの「妊娠したかもしれない」という相談が増えているというニュースがありました。

なぜ、そのような事態になってしまったのか。

背景には、日本の性教育における重大な欠陥があるようです。

今回は、アフターコロナの今こそ考えてみたい日本性教育の問題点について見ていきますので最後までお付き合いください!

コロナ渦で中高生に何が起こっていたのか

日本では、卒業式シーズンを控えた3月上旬から公立の小・中・高校で一斉休校が始まりました。

世間的には、「低学年の子供を一人で留守番させることに戸惑う親」や「暇を持て余す子どもたち」がメインで取り上げられていましたが、その水面下ではこんな問題が起こっていたのです。

Yahoo!ニュースで取り上げられた「47ニュース」の記事の内容を参考にしてみましょう。

  • 新型コロナウイルス感染症に伴う一斉休校期間中、中高生から「妊娠したかもしれない」との相談が増えている
  • 思いがけない妊娠に悩む女性を支援するNPO法人「ピッコラーレ」が運営する相談窓口「にんしんSOS東京」では3~5月、10代からの相談が例年の1・6倍に増えた
  • 原因としては、休校中に交際相手と過ごす時間が増えたことが一因とみられている

【寄せられている相談内容】

  • 「彼氏から『大丈夫』と言われ、コンドームを装着せずに性器の外に射精されたが不安」
  • 「低用量ピルを母親に内緒で飲んでいたがばれてしまい、使えなくなった。そんなときに避妊せずに性行為をしてしまった。心配で夜も眠れない」
  • 「2日前に性行為をしたが、吐き気などつわりのような症状がある」

引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/e37e267c24053cb84586937f454d861c6becc2ec?page=3

こういった問題は、他のサイトでもここ数週間頻繁に取り上げられています。

交際相手との関係もそうですが、「バイトがなくなって経済的に困窮し、援助交際に手を出す若い女性が増えている」というのも妊娠についての相談が増えている一因と見て良いでしょう。

望まない妊娠の末の事件。いつも取り上げられるのは「母親」ばかり?

そんな中、愛知県西尾市では20歳の専門学生が公園のトイレで赤ちゃんを産み落とし、なんらかの理由で死亡したその遺体をそのままビニール袋に入れて公園の植え込みに遺棄したという事件も起こってます。

時期的に見てコロナとは関係のない妊娠だと思われますが、こちらのデータからわかるように、10代の人工中絶は年間に15,000件を超えており、それだけいわゆる「望まない妊娠」をしてしまう若い女性が多いことがわかります。

10代の中絶件数
引用 http://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2019/06/132_20190612.pdf

ただ、一つ違和感を覚えるのは、こういった事件があった時に報道されるのは「母親」のことばかりですよね。

この事件に関しては、以下のようなコメントも寄せられていて、「男性側の責任」を問う声も多く上がっていました。(Yahoo!ニュースのコメント欄から引用)

望まない妊娠だったことは分かります。
20歳だからなのか、なにか仕事をしていてにんしんしたのか、真相はわかりませんが赤ちゃんを遺棄したのはいけないけど、相手が必ずいるわけで相手に何の過失も起きないのは法を改正して欲しい。
もし、彼氏の子なら彼氏も罪を償うべき。

きっと体が痛く、出血が怖くて病院にいったのだと思うと、産後の痛みを知ってるだけに、この女性が少し可哀想になります。

自分は、出産に15時間かかりました。
妊娠中も大変な事は多くあって、切迫早産で2ヶ月も入院しました。

あんな大変な妊娠・出産を、よく一人で頑張ったと思います。

最初から一人で頑張っていたのか、途中で何かあって一人になってしまったのかは分かりません。
でも、こういう事件で父親は罪に問われず、母親だけが責められ、逮捕される。
ちゃんと父親の責任所在も追求して欲しいです。

父親出てこい!!
一人だけ逃げ得なんて、許さない!!(怒)

男性に自覚がないのは日本の性教育にも問題がある

しかし、相手の男性ばかりを責めるわけにもいきません。

なぜなら、男性に父親たる「自覚」がないのは日本の性教育にも問題があるからです。

何が問題かというと、性教育が「下ネタ」の延長になっているような傾向があるからです。

コチラの記事で、印象的なエピソードが紹介されていましたのでご紹介します。

  • 性教育バッシングが激しかった05年の国会で、自民党の山谷えり子参院議員が、ある公立小で使用されていた教材を問題視した
  • それに対する答弁として、小泉純一郎首相(当時)は「性教育はわれわれの年代では教えてもらったことがないが、知らないうちに自然に一通りのことは覚えちゃうんですね」と述べた
  • これに対して、議場からどっと笑いが起きた

引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/e37e267c24053cb84586937f454d861c6becc2ec?page=3

政治家すらも、「性教育はいつか、なんとな~く、自然と身につくもの」というゆるーいスタンスなのです。

日本男性の見本のような立場にある人がこのような下ネタ的な発言でみんなで笑っているようでは、子供たちに「父親としての責任」が身につかないのは仕方がないことでしょう。

また、この記事では以下のような問題も指摘されています。

【「学習指導要領」にある規定】

  1. 小学5年の理科では、人間が母体内で成長して生まれることを取り上げる際、「人の受精に至る過程は取り扱わない」との記述がある
  2. 中学校の保健体育では、思春期における生殖機能の成熟を扱う場合に、「妊娠の経過は取り扱わない」とされている

引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/e37e267c24053cb84586937f454d861c6becc2ec?page=3

これは要するに、『性交』を教えないということが教育の指導要領で定められているということですよね。

教育関係者の間では性教育を実施する際のハードルになってきたということで、積極的に取り上げようとした教員や学校は「学習指導要領の範囲を超えている」としてキビシイ批判を受けてしまうというのが日本の性教育の現状のようです。

新型コロナウィルスのPCR検査を拡大することに対して消極的だったこともそうですが、どうも、日本の政治には「ごまかしたいことにはフタをしてしまう」という傾向があるように思えてなりません。

子どもに対して見せたくない、知られたらちょっと都合が悪いことにはフタをして見えないようにしておけば良いじゃないか。

・・・ともすればそんなメッセージにも受け取れますが、果たして本当にそれで良いのか。

教育の方針がそんなことだから、「産んで育てられないなら遺棄すればいい」「養育費なんて、踏み倒してしまえばいい」と、自分の責任にきちんと向き合えない男女が増えるのではないでしょうか。

海外と比較!ここが変だよ日本の性教育

筆者自身も子供に対する性教育については迷い多き時期に差し掛かっています。

少女漫画に出てくるキスシーンすら「隠してしまいたい」と思う筆者もまた、どちらかといえば政治家寄りな古い考え方の人間なのかもしれません。

しかし、海外での性教育に関するこんな記事を読み、肩の力が抜けると共に考え方が大きく変わりました。

記事を書いたライターさんはフランスで子育てをしており、ある時、息子さんが通っていた公立施設で未就学児への性犯罪が起こったのだそう。

幸い、息子さんは被害を受けていなかったそうですが、心理士から「この件をきっかけに、お子さんに『性に関する教育』をしてくださいね」と言われたそうです。

最初は戸惑ったそうですが、その指導内容は非常にシンプルで変ないやらしさが全く感じられないのです。

  • あなたの体はとても大切なもの。特に水着に隠れる部分は、誰も見たり触ったりしてはいけない。
  • もし、そうする人がいたら、「大きな声で叫ぶ」「その場から逃げる」と教える
  • 年齢も男の子でも女の子でも関係なく、自分を守るために、子どもたちは『されてはいけないこと』と『ノー』の言い方を知るべき

引用 https://president.jp/articles/-/29133

「あなたの体はとても大切なもの。」

このシンプルなメッセージは、子供にもストレートに伝わりやすいでしょう。

ともすれば私たちは、「性教育=いやらしいことを教えること」という先入観を持ってしまいがちですが、だから子供に教えるにあたって戸惑ったり迷ったりしてしまうのかもしれません。

また、ドイツでは、「性交、避妊、中絶」までの全てを中学生の段階で学校の教科書で学んでいるそうです。

コンドームやピルの使い方についても写真つきで解説されているというから、ビックリですよね。

・・・いえ、この親側の「ビックリ」という感覚自体を改めなければ日本の性教育は変わらないのかもしれません。

  1. 自分の身体は大事だ
  2. だから、簡単に人に見せたり触ったりしてはいけない
  3. 同じく、相手の身体も大事だ
  4. だから、簡単に見たり触ったりしてはいけない

とにもかくにも、この考え方のベースがあるかないかの違いは、その後の性教育においても重要なポイントとなるでしょう。

ナゼ大事なのか?

・・・と、さらに興味を持ち始めた時、ドイツのように、まるで科学の人体解剖の授業の延長であるかのように男女の身体の構造や役割の違いを解説していけば、生きていくための”知識”として自然と理解が進むはず。

個人的には、「人間もその他たくさんの動物と同じように、子孫を残す機能を持った”生き物”なんだ」という視点を持つことができれば、性教育にありがちな気恥ずかしさなく自らの性を自然なものとして受け入れられるのではないかと感じます。

まとめ

コロナ渦で起こった10代の妊娠急増問題を元に、日本の性教育の在り方について見てきました。

ポイントをまとめます。

  • 新型コロナウィルス対策として実施された一斉休校の影響で、望まない妊娠をする若い女性が急増している
  • 背景には、性への知識が不十分であることが考えられる
  • 日本は性教育についてはすでに「後進国」であり、今こそ見直すべきタイミングにさしかかっている

筆者自身は、中学の理科の時間に見た「受精」の顕微映像がとても印象的で今でもよく覚えています。

「自分が女性(男性)であることには意味がある」

「生きることはものすごく奇跡的なことなんだ」

10代の初めのころにそのような”気づき”があると、自分に対しても人に対しても「大事にしなくちゃ」と思えるようになるでしょう。

見せたくないものにフタをしてしまうのではなく、「いつ、どのタイミングで、どう見せるか」が重要なのではないでしょうか。

「先進国」にカテゴライズされている日本ですが、人間の根源たる性教育に関してはまだまだ諸外国から学ぶべきところが多いように感じます。

最後まで読んでくださりありがとうございました!