前向きに

「この人、自殺するかも」って思った時、どう行動する?「死にたい」って相談されたらどう対応するのが正解か。

兵庫県西宮市 自殺引き留め 井上さん

2020年も、気づけばもう半分終わってしまいました。

年明けからのコロナ騒動で、気忙しく過ごしてしまったという方も多いでしょう。

ホッと一息ついて、改めて今年の目標を確認・軌道修正するにはちょうど良い時期とも言えますが、その反面、実はちょっと危険な時期でもあります。

経済状況の悪化と自殺者数の増加は相関関係にあると言われていますので、ここから先、自殺者が増えるのではないかという懸念もあるのです。

そんな中、兵庫県西宮市で、飛び降り自殺をしようとした女性を男性が救助したというニュースがありました。

女性はマンションの12階から飛び降りようとしていたそうですから、引き留めるほうも相当な勇気が要ったはず。

一体、この男性はどのようにして女性を思いとどまらせることができたのでしょうか。

詳しい状況やいきさつ、合わせて、自殺の相談を受けた場合の適切な対処法についても見ていきますので最後までお付き合いください!

12階から女性が飛び降りそう!その時、男性はどんな判断をしたのか?

もし、高層階から誰かが飛び降りようとしているのを発見したら・・・、みなさんはどう行動しますか?

今回、女性を救った男性の行動は非常に冷静で的確なものでした。

  • 2020年3月3日午前10時50分頃、大阪市の設備工事会社員・井上政樹さん(32)は、仕事で訪れていた西宮市内のマンション12階の通路で、手すりに後ろ向きに座り、今にも落下しそうな若い女性を発見した
  • 「自殺しようとしている」と気づき、携帯で電話をかけるふりをして近づき、手の届くところまで来たときに腕をつかんだ
  • その後、女性を地上まで連れて行き、警察官に引き渡した
  • 女性は20代で、「死ぬつもりだった」と話していた

引用 https://news.yahoo.co.jp/articles/985d2461c1f395586d01d2ee3567f32edbabab24

安易に「なにしてるの?」と声をかけるのではなく、「電話のフリ」で近づくというのはなんとも機転の利いた行動。

この勇気ある行動を高く評価し、兵庫県は井上さんに善行をたたえる「のじぎく賞」を贈ったそうです。

じわりじわりと増える?コロナ自殺が懸念されている理由

今回は幸運にも間一髪のところで女性を救うことができましたが、誰にも相談できず、誰にも気づかれないところでたった一人命を絶つ方も多いです。

特にここ数ヶ月は、中学生や高校生など若い世代の自殺を報じるニュースが多かったですね。

新型コロナウィルスの影響でイレギュラーなことが起こり過ぎてしまったので、社会の流れについていけず思いつめてしまう方も多いのかもしれません。

加えて、専門家が懸念しているのは経済状況の悪化に伴う自殺の増加です。

こちらのグラフからわかる通り、失業者数と自殺死亡者数には相関があります。

失業率と自殺者数の相関
引用 https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00170/060900001/?SS=imgview&FD=-1299436387

分かりやすいのは1998年で、この年はバブル崩壊と消費税の増税(1997年)が重なってこのような数字になったと考えられています。

こうしてみると、2008年のリーマンショックではあまり自殺者数に大きな変化はなかったようですが、専門家は「2020年は、1~3月期のGDPが年率換算で2.2%減。経済活動が失速しているのは明らかで、連動して自殺者数は急増するのではないか」と懸念しているとのこと。

実際には、4月度の自殺者数は前年同月比19.7%減の1457人で、増えるどころか大幅に減っています。

しかし、4月はコロナウィルスの感染が国内で急増していた時期ですし、コロナの影響が生活にどこまで響くかも曖昧だった時期。

かえって、ひと段落して現実を直視せざるを得なくなったこれからのほうが自殺者は増えるのではないか・・・と個人的には心配しています。

もし、自殺について相談されたらどうすれば良いの?

では、もし親しい人が「自殺」をほのめかすような相談をもちかけてきたらどう対処すべきなのでしょうか。

自分が言った軽率な一言で、その人が自殺を決意してしまうかもしれない。

そんな可能性もゼロではないので、私たち一人ひとりが適切な対処法を知っておく必要があります。

【「死にたい」と言われたら】

★話しをさえぎらずに、じっと耳を傾けましょう
批判や否定をせずに聴いてください。相手を受け止めることが大事です。

★一緒に考えられる人が他にいないか考えてみましょう
相談のできる場所(専門家)を紹介したり、付き添ってあげましょう

引用 http://www.city.iruma.saitama.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/000/933/28minogasanaide.pdf

場の雰囲気を明るくしようと、「死ぬ気になればなんでもできるよ」「またまたー、冗談でしょ!」なんて茶化したりしてしまいがちですが、それは逆効果。

また、「死ぬという人は死ぬ気がない」、「自殺未遂者は本気で 自殺しようとしていない」という考えはあやまりですので注意しましょう。

加えて、こんなことにも注意して対応するようにしてください。

  • 話をそらさない
  • 批判的な態度をとらない
  • 世間の常識を押し付けない
  • 安易な励ましはしない

引用 https://www.city.sapporo.jp/eisei/gyomu/seisin/knows/documents/handbook01.pdf

「自殺なんてダメだよ!」と言えば心を閉ざしてしまいますし、かといって「大丈夫だよー、なんとかなるさ!」と無責任に励ますのも逆効果。

となれば、本当にただ聴いてあげることしかできないように思われますが、心が弱っている時はその「聴いてもらうこと」がとても大事なのです。

自殺を救った男性の行動について、世間の声は?

自殺しようとしていた女性を救った井上さんの行動について、世間の人はどう評価しているのでしょうか。

とっさの判断がすごい。

なかなかできないよ。

判断が早かったから助かった。

スーパーマンに見えるわ。

私なら 離れて見えない所で

電話したりして もたもたしちゃうよ。きっと。

男性のしたことは素晴らしいことだと思う。しかし、こういう案件を素直に助かってよかったと思えなくなってしまった。
助かっても女性には辛い現実がこれからも続く。
私の家の最寄り駅でも、最近、飛び降り自殺がありました。人身事故も多いし、コロナの影響なのか、増えている気がします。
鬱病の方は、突発的に死にたい衝動にかられると聞きます。
私は、病院勤務ですが、以前何度も飛び降り自殺を繰り返しては、死にきれずに搬送された方がいました。麻酔から覚めたとき、「なぜまた助かってしまったんだ…」と絶望している様子を見て、懸命に生命を助けた自分達に、虚しさを感じました。
勇気を出して助けてくれた人の思いを無駄にせず、この女性が「生きていて良かった」と思える日が来ますように。心から願います。

(Yahoo!ニュースのコメント欄から引用)

まとめ

兵庫県西宮市で、32歳の男性が、自殺しようとしていた20代の女性を助けたニュースについて見てきました。

ポイントをまとめます。

  • 大阪市の設備工事会社員・井上政樹さん(32)は、仕事で訪れていた西宮市で、マンションの12階から飛び降り自殺しようとしていた女性を救った
  • とっさの冷静な行動が評価され、県から表彰を受けた
  • コロナ渦の不況の影響で、今後は自殺者数が急増する恐れがある
  • 自殺の相談を受けたら「批判」「安易な励まし」「ごまかし」はNG

個人的には、助けられた女性のメンタルが心配ですね。

井上さんの行動は確かに素晴らしかったと思いますが、ニュースで大々的に取り上げられてしまったら、逆に自分がますますみじめになるのではないでしょうか。

ヒーローのように賞を受け取る男性がまぶしく思えて、「それに比べて自分は」とますます自己否定感に取りつかれていまいかと心配です。

コメントにも多数ありましたが、人の行動の何が良くて何が悪いかは、判断が難しいデリケートな問題でもあります。

井上さんの行動は確かに素晴らしいと思いますが、この女性の気持ちを考えたら、報道の在り方をもっと考えるべきではないかと感じました。

女性に、心から「助けてもらって良かった」と思えるようなステキな未来が待っていることを祈っています。

最後まで読んでくださりありがとうございました!